世界の特殊部隊

SEALs

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【アメリカ海軍が誇る精鋭部隊】

SEALsは、正式名称を United States Navy SEALs といいます。
United States という言葉から分かる通り、アメリカ合衆国の部隊であり、 Navy という言葉から分かるように、アメリカ海軍に所属しています。
特殊部隊には大きく分けて、軍隊系の組織と警察系の組織の2種類があるのですが、SEALsはバリバリの軍隊系特殊部隊ということができます。
SEALsの歴史は古く、その源流は第2次世界大戦当時にさかのぼります。
元々、1943年にNCDU(海軍戦闘爆破部隊)として創立され、のちにUDT(水中爆破隊)へと発展。そしてベトナム戦争を機に、1962年、SEALsとして発足することとなったわけです。
NCDU以前には海軍所属の潜水士であり、その後の戦争による任務の変化にともなって、特殊部隊化されていきました。ちなみにSEALsとは、海陸空( sea, earth, air )の頭文字をとったものです。
さまざまな映画やTVドラマに登場することも多く、数ある世界の特殊部隊の中でも、最もメジャーな存在のひとつということができます。

【SEALsの主たる任務とは】

現在、SEALsは8つのチームから編成されており、その主たる任務は軍事上の特殊任務全般とされています。
具体的には敵地への隠密裏の潜入や偵察、破壊工作や暗殺、人質救出など、実にさまざまな任務の担当となっています。そのため、SEALs自体も、あらゆる作戦に対応できる能力を持つオールラウンドな特殊部隊として強化されてきました。
ちなみにSEALsのチームには、チーム1~5、7、8、10とあり、チーム9に関しては欠番となっています。
また、チーム6は発足後、統合特殊作戦司令部の直轄として独立。現在はDEVGRUと呼ばれており、独自の存在感を放っています。
その他、SEAL輸送チームが2つあり、SEALsの兵士の運搬を担当しています。

【SEALsの主要装備】

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SEALsでは隊員の装備に関しては、各人の判断に任されています。そのため、SEALsの隊員としての制式装備といったものはありません。
ちなみに、SEALsに関する兵器として特筆すべき存在なのが、原子力潜水艦オハイオと、SDV(SEALs専用小型潜水艦)です。
原子力潜水艦オハイオは、多数の巡航ミサイルを装備する一方で、SDVを搭載しており、海中から隠密裏に目的地に接近し、SDVに乗ったSEALs隊員を送り込むことができます。
また、SDVはSEALs隊員用の小型潜水艦で、言ってみれば揚陸艇の水中版のようなものです。
オハイオで海中を長距離移動して接近し、SDVで海中から上陸することができますので、非常に強力な組み合わせということができます。
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【SEALsが関わった主な事件・作戦】

SEALsは多数の作戦に関わっているのですが、主なところではアルカイダのリーダーだったオサマ・ビン・ラディンを殺害するに至った『海神の槍作戦』などがあります(同作戦に関わったのはDEVGRUの隊員との見方もあります)。

その他、キューバ危機やベトナム戦争、湾岸戦争、さらにはソマリア沖で拉致されたアメリカ人船長の救出など、さまざまな事件、作戦に関わっています。
また、映画『ローン・サバイバー』として映画化もされた、SEALs史上最悪の悲劇とされているレッド・ウイング作戦も忘れることはできません。

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